亜鉛の不足と症状

代表的な不足症状を詳細にみてみると

 

 

亜鉛不足というと誰もが連想する味覚障害ですが、どんな程度のものなのでしょう? 亜鉛が不足してくると、まず人間は食べ物の味が薄く感じるようになりこれが危険信号です。

 

 

亜鉛不足が進行すると前述したように味蕾がどんどん破壊されていって「味覚障害」となり、さらに悪化すると“味覚減退”以外にも、まったく味を感じられなくなる“味覚消失”や、甘い食品を苦く感じたりする“異味症”をおこす可能性もあります。

 

 

また亜鉛が不足すると抜け毛が増えて脱毛しやすくなります。なぜ毛髪に対して亜鉛が影響するかというと、その理由は髪の毛の主成分であるケラチンというタンパク質にあるのです。亜鉛にはタンパク質の合成を促進したり細胞の再生を促す作用があることから、亜鉛が不足するとケラチンの合成を阻害し、また毛を成長させる毛母細胞の活性化も停滞してしまいます。その結果として抜け毛が多くなるというわけ。

 

 

最近では「AGA」と呼ばれる男性型脱毛症が増加の傾向にあり、専門の医院も出てきました。AGAのおもな原因と考えられている要因に「DHT(ジヒドロテストステロン)」という活性型の男性ホルモンがあるのですが、亜鉛にはこのDHTをつくりだす「5α-リダクターゼ」と呼ばれる酵素の働きを抑制する作用があり、そのため亜鉛が抜け毛に対して効果的であるとされています。